未だに『千本桜』の良さが分からない
(Twitterのフォロワーが見ている前提なので、初めましての挨拶は無しで)
※終始自分語りです、そしてこの記事は『千本桜』を批判及び「ここがこうだから良くない」と分析する内容ではありません※
この世に静岡県民として生み落とされて20年、様々なコンテンツやジャンルに出会ってきた。その中でも、ここ4年くらいは同じジャンルにいて同じアーチストを推してきていた。
そう、今の自分にとって「音楽」は衣食住並に大切なものとなってきたのだ。
しかし過去を振り返ってみると、中1からRADWIMPSや米津玄師やボカロを聴いてたくせにその時はまだ日常生活において嗜むもの、として認識していなかった。まだイナズマイレブンの鬼道有人に魅了され、ギャグマンガ日和を読みつつうごくメモ帳*1に精を出し太宰治を崇拝していた日々であった。
…が、そもそも中学校で入っていた部活のせいで「遠征しよう!」「ライブ行こう!」という気持ちも湧かなかった気がする。(週6だったし)
でもYoutubeやニコニコ動画で気軽に視聴できたボカロにはそれなりに熱意があったかもしれない。CD購入デビューしたのも、ボカロオムニバスを買った時だった。
当時は今で言う「◯◯世代」にぶち当たる曲をいくつか聴いていた。『モザイクロール』『え?あぁ、そう。』先日逝去したwowaka氏の『ワールズエンド・ダンスホール』etc… メジャーであればほぼ聴いていたはずだ。特にじん(自然の敵P)氏のカゲロウプロジェクトはアルバムや小説を買っていたくらいだ。
この時からエモい曲が好きだったんだな
ボカロが一番好きな音楽になりつつあったある日、同じ部活の友達が
「千本桜良いよね〜」
みたいなことを言ってきた。
『千本桜』は2011年に発表された初音ミクが歌うレトロチックな曲で、世間一般がイメージする「ボカロ」に近く(色んなところで取り上げられてるし)カラオケで年代問わずよく歌われている曲である。そんな大人気曲の魅力?
分からない。
言っておくが、決してdisっているわけではない。先述したように老若男女問わずカラオケで歌われ、再生回数も半端なく初音ミクの良さを広めたものの一つである素晴らしい曲だ。そこは誤解しないでいただきたい。
では何故分からないのか?単純に自分好みではなかったから。終わり。
…はしないが、いまいち曲の良さが分からない。
自分の場合、大抵イントロで「これすこ」「これはうーん」を判断する。『千本桜』の場合、後者でありイントロから先、サビを聴いたとしても盛り上がらないし「すこ」が見つからないわけなのだ。まあ本当に好みの問題なので詳しく語る必要はないのだが、世間で評価され歌舞伎で表現されるまでの理由がよく分からないのだ。
自分も昔から「レトロ」は魅力的だと思っていたが、曲調にもそれっぽさを感じることができず『1925』の方を「レトロ〜!」と言い張っていたのだった。
「いやいや、PVが良かったからでしょ」
と思ったそこの紳士淑女のあなた、そう、それである。
PVだ。プロモーションビデオだ。それが良かったから『千本桜』は評価されたのだ。(※個人の意見です)
投稿した年が2011年であるのにも関わらず、無数の風車が回り桜が画面を舞い、美麗なイラストと共に大正の日本を駆け巡るような映像は、中二病を拗らせた少年少女にズブズブと刺さっていっただろう。映像付き音楽は PVをひたすら見る→曲がだんだん耳につきそっちも好きになる というパターンもあるし、ついでに言うと『千本桜』はPVで評価された、という意見もどこかで聞いたことがあるし、全てがそうであるという訳ではないが、そういうことなのだろう。きっと。
高校生になって今のジャンルに出会い初めて「ライブに行きたい」という感情が芽生えた。まだ地元にいた頃はどうしてもCROSS*2のライブに行きたくてプライドを捨て従姉妹の家(当時はまだ凄さを知らなかったが、武蔵小杉のタワマン住みだった)を宿代わりにして上京することもあった。あの頃は未成年だったせいでまともにライブ通いすることもできなかったのは悔しかったが、今関東に引っ越し推しに顔を覚えられてしまうくらい通えることができたのはとても嬉しく思っている。(関東の大学を選んだのはちょっと邪な気持ちがあったからだ)
「好きなアーティストは?」とクラスのアンケートの為に訊かれ、全く思いつかなくて「Monkey majik」*3と答えた過去の自分よ、お前は「好きなアーチスト」に出会い、熱意と愛(like)を注ぎ、全力で音楽を楽しんでいるぞ。良いだろう。良い歌詞にも出会い、良いメロディにも出会っているんだぞ。
RADWIMPSも米津玄師もボカロも変わらず今でも好きだが、その時認識していなかった「良さ」を曲を聴いた分わかってきた、多分そのはずなんだ…と思う。
最後に一押しのボカロ曲を。猫をかぶった曲らしいがPVも曲もハイクオリティ。
次回作:秋山さんへの愛